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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科26巻8号

1972年08月発行

臨床実験

Posner-Schlossman症候群について

著者: 相沢芙束1 大川忠1 志賀満1

所属機関: 1札幌医科大学眼科学教室

ページ範囲:P.1041 - P.1047

文献概要

 Posner-Schlossman症候群(以下,P-S症候群と記載)は1948年PosnerおよびSchlos—sman1)によつて"Syndrome of unilateral re—current attacks of glaucoma with cycliticsymptoms"として9症例の記載がされて以来,多数の症例報告がされ,現在では特に珍しいものではないが,その特異的な病態は注目されている。すなわちglaucomatocyclitic crisisとも呼ばれ,一眼性,再発性のK.P.を伴う眼圧上昇の発作,隅角色素消失,予後良好等の臨床像を呈し,前ブドウ膜炎,特に毛様体炎に伴う続発性緑内障として一応位置づけられている2)。しかし,その本態,原因は不明の点が多く,十分には解明されていない。厳密には原発性とも続発性ともつかない特殊な緑内障といわれ,清水氏3)は隅角の線維柱上の色素欠除,発作時所見および間歇期眼圧等より単なる眼内炎によつて起こる続発性緑内障とは軌を異にするもので,独立した疾患単位であるとしている。
 P-S症候群は原著で,発作はさまざまの頻度で判然とした誘因,原因なしに起こつてくると述べられ,症例報告では突発する発作のみが記され,誘因,原因について検討されているものは少ない。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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