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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科26巻9号

1972年09月発行

臨床実験

抗トキソプラスマ剤としてのサルファ剤の考察—特にスルファメトピラジンについて

著者: 百瀬皓1 井上潤一1 峰克彰1 C.Rai1

所属機関: 1奈良県立医科大学眼科学教室,桐生厚生総合病院眼科

ページ範囲:P.1155 - P.1160

文献概要

緒言
 臨床的に現在広く用いられている抗トキソプラスマ(以下Tp.)剤はPyrimethamine, Sulfo—namide, Acetylspiramycinであり,またごく最近ではDDS (Diamino-diphenyl Sulfone)1),SDDS (Sulfanoyl-diamino-diphenyl Sulfone)2)〜4)も試用されている。Sulfonamideはその化学構造により抗Tp.作用に著しい差があり,たとえばSulfadiazine, Sulfamerazine, Sulfame—thazine等のPyrimidine誘導体ではMED (Me—dian Effective Dose)が血中濃度で40mg/dlであるのに対して,Sulfapyridineは450mg/dl,Sulfanilimideは600mg/dlである5)。現在ではSulfamethoxypyridazine, Sulfamonomethoxi—ne, Sulfamethopyrazineが最も有効であるといわれ,後2者のED 50(Eradication Dose 50)はいずれもマウスにRH株を接種した場合25mg/kg以下である6)
 われわれは過去約9年間に数多くのTp.症の治療を行なつたが,そのうち40例においては比較的長期にわたり経過を観察することができた。その薬物療法の組合せは第1表に示すごとくである。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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