文献詳細
連載 眼科図譜・183
文献概要
〔解説〕
患者は61歳の女性である。5カ月前より右上眼瞼の腫脹を認めている。疼痛などの自覚症状がないので放置しておいたが,少しずつ増大してきた。眼瞼の外傷およびトラコーマの既往はない。上眼瞼を反転すると結膜円蓋部に母指頭大の嚢腫がある(第1図)。結膜には円蓋部の一部に充血を認める以外に炎症症状や瘢痕は見られない。
手術は局所麻酔で行なつたが,嚢腫は結膜や周囲の組織とは癒着がなく完全に摘出できた。大きさは12mm×12mm×22mmの卵形で,内容は無色透明のわずかに粘稠な液で満たされていた。
患者は61歳の女性である。5カ月前より右上眼瞼の腫脹を認めている。疼痛などの自覚症状がないので放置しておいたが,少しずつ増大してきた。眼瞼の外傷およびトラコーマの既往はない。上眼瞼を反転すると結膜円蓋部に母指頭大の嚢腫がある(第1図)。結膜には円蓋部の一部に充血を認める以外に炎症症状や瘢痕は見られない。
手術は局所麻酔で行なつたが,嚢腫は結膜や周囲の組織とは癒着がなく完全に摘出できた。大きさは12mm×12mm×22mmの卵形で,内容は無色透明のわずかに粘稠な液で満たされていた。
掲載誌情報