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臨床実験
頭頸部外傷症候群の眼障害と治療について
著者: 楢崎嗣郎1 木村高明1 野口順治2
所属機関: 1慈恵医科大学眼科学教室 2東京労災病院眼科
ページ範囲:P.77 - P.84
文献購入ページに移動むち打ち症は衆知のように受傷機転を示すもので,傷病名ではない。一般にむち打ち症にさいしては頭部の打撲を伴うことが多い。たとえ頭部の打撲がない場合でも,頭蓋内と関係する種々の症状を生ずる場合があり,また,頭部外傷のさいにも「むち打ち症」同様の機転を生ずることも多い。したがつて頭部外傷とむち打ち症の眼障害は厳密な区別ができないため,これらを総称して「頭頸部外傷症候群」と呼んでいる。
このように頭頸部損傷にさいして生ずる症状には,眼科のみならず,整形外科,脳神経外科,耳鼻科および精神科の各領域におよぶ多彩な症状を示す。場合が多いようである。
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