文献詳細
特集 第26回日本臨床眼科学会講演集(その3)
学会原著
文献概要
色覚異常の検査には二つの方向がある。その一つは生理学的に被検者の色覚を測定するものであり,もう一つは適性を定めるための検査である。後者の目的には,Panel D−15やランタン・テスト等が用いられ,前者の目的の検査にはアノマロスコープがその主軸をなすといえる。2色型色覚と異常3色型色覚の正確な鑑別は今のところアノマロスコープによる以外によりよい方法はない。
ところがこのアノマロスコープの検査法が大変むずかしいものであり,測定結果の信頼性がしばしば議論の的となる。それというのも,この検査はあくまでも被検者の応答にたよるものであり,被検者がおおまかな答えをする時は大変測定しにくいものだからである。その上被検眼を常に明順応状態におくことが必須の条件である。そのために,被検者は眼を均等野と明順応野とに交互に向けねばならず,この種の測定になれていない被検者はまごまごして,いたずらに時間をついやし,疲労するのみである。
ところがこのアノマロスコープの検査法が大変むずかしいものであり,測定結果の信頼性がしばしば議論の的となる。それというのも,この検査はあくまでも被検者の応答にたよるものであり,被検者がおおまかな答えをする時は大変測定しにくいものだからである。その上被検眼を常に明順応状態におくことが必須の条件である。そのために,被検者は眼を均等野と明順応野とに交互に向けねばならず,この種の測定になれていない被検者はまごまごして,いたずらに時間をついやし,疲労するのみである。
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