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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科27巻3号

1973年03月発行

特集 第26回日本臨床眼科学会講演集(その3)

学会原著

PEAGによる調節機能の研究

著者: 鈴村昭弘1 谷口正子1 寺田邦昭1 水谷晃2

所属機関: 1名古屋大学環境医学研究所 2愛知医科大学眼科学教室

ページ範囲:P.339 - P.347

文献概要

緒言
 眼精疲労,屈折異常の診断,あるいは眼疲労測定に調節機能の測定は欠くことのできない検査法である。調節機能の測定は量的なものとして近点の測定,質的なものとして調節時間の測定などがある。調節時間の測定は本邦では萩野にはじまり,その後多くの学者によつて研究されている。筆者らもAccommodo-polyrecorderを試作し,緊張時間と弛緩時間の反復測定により,調節機能の変化を解析し,臨床診断を行なつてきた。しかしこうした調節時間の変動の内容,たとえば緊張時間の作業負荷後の延長という現象は,それが視作業でも,肉体労働でも同様である。ただ反復測定での変化あるいは弛緩時間の変動状態などから総合的に判断し,調節機能の変動に負荷の種類による差を解析している。したがつてこの場合緊張時間の延長そのものに両者の差があるかどうかは必ずしも明確ではない。この点を明確にすれば,臨床的な調節時間の測定結果の評価あるいは治療指針としてもさらに進歩すると考える。
 そこで今回は実験的に,2,3の視作業あるいは肉体運動を負荷し,従来著者らが行なつてきた調節時間の反復測定をAccommodo-polyrecor—der1)(HS−9C)によつて行ない,さらにすでに報告したInfra-red optometerによるphotoElectric Accommodo Gram (PEAG)2)によつて作業負荷前後の調節機能の解析と相互の関係について検討を試みた。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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