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特集 第26回日本臨床眼科学会講演集(その5) 学会原著
Wegener肉芽腫症について
著者: 門田正義1
所属機関: 1神戸大学医学部眼科学教室
ページ範囲:P.549 - P.556
文献購入ページに移動緒言
鼻腔,副鼻腔,その他眼上気道において,重篤な進行性壊疽性肉芽性炎症を起こし,その後気管,肺にも同様の病変を起こし,全身の肉芽腫,血管炎を生じ,ついには死に至る疾患は1931年にKlinger1)がはじめて報告し,ついで1936年と1939年にWegener2)が詳細に記載してからWegener肉芽腫症と呼ばれるようになつた。いまだ原因不明で適格な治療法もなく,致命的である点で各科に注目されている疾患で,最近では耳鼻科を主として,眼科,内科等に多数報告を見る3)〜11)。最近著者は,眼瞼に初発して多彩な症状を呈し,臨床的にもWegener肉芽腫症と思われる患者で,初期より死に至るまで観察し剖検した1症例,および耳鼻科にてWegener肉芽腫症と診断され,長期にわたり治療を受けた後,眼症状の現われた2症例を経験したので報告する。
鼻腔,副鼻腔,その他眼上気道において,重篤な進行性壊疽性肉芽性炎症を起こし,その後気管,肺にも同様の病変を起こし,全身の肉芽腫,血管炎を生じ,ついには死に至る疾患は1931年にKlinger1)がはじめて報告し,ついで1936年と1939年にWegener2)が詳細に記載してからWegener肉芽腫症と呼ばれるようになつた。いまだ原因不明で適格な治療法もなく,致命的である点で各科に注目されている疾患で,最近では耳鼻科を主として,眼科,内科等に多数報告を見る3)〜11)。最近著者は,眼瞼に初発して多彩な症状を呈し,臨床的にもWegener肉芽腫症と思われる患者で,初期より死に至るまで観察し剖検した1症例,および耳鼻科にてWegener肉芽腫症と診断され,長期にわたり治療を受けた後,眼症状の現われた2症例を経験したので報告する。
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