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臨床実験
眼窩Embryonal Rhabdomyosarcomaの1例—光顕的・電顕的観察
著者: 三木徳彦1 檜垣忠尚1 安澄剛興1 杉本浩一1
所属機関: 1大阪市立大学医学部眼科学教室
ページ範囲:P.1093 - P.1102
文献購入ページに移動小児の眼窩に原発する悪性腫瘍は比較的まれなものである。従来,眼窩原発の横紋筋肉腫は,Calhoun & Reese (1942)1)の報告にみられるようにごくまれなものとされていたが,近来欧米では比較的多くの症例2)〜5)を集めた報告がみられるようになり,次第に注目されてきており,小児眼窩原発悪性腫瘍としては重要な位置をしめるにいたつた。しかしながら,わが国における眼窩原発横紋筋肉腫の報告は,著者の集計では現在まで約12例を数えるにすぎない。これは人種差によるものか,関心がうすいためかは明らかでない。
このたび,小児の眼窩に原発した横紋筋肉腫(embryonal type)を経験したので,その臨床所見,ならびに光顕的・電顕的観察所見について報告する。
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