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臨床実験
いわゆるGarcin's syndrome (Multiple cranial neuropathy)をきたした頭蓋底骨髄炎の1剖検例
著者: 諫山義正1 山中昭夫2 玉木紀彦3 雲井健雄4 藤谷哲造4 京極久方5 鷺野英磨5
所属機関: 1神戸大学医学部眼科学教室 2神戸海星病院眼科 3神戸大学医学部脳神経外科 4神戸大学医学部耳鼻科 5神戸大学医学部
ページ範囲:P.1121 - P.1128
文献購入ページに移動後部副鼻腔炎が頭蓋内合併症をきたすという報告は古くは多く見受けられたが,最近の化学療法の発展により非常に稀なものとなつた。しかし今後抗生物質耐性菌の発生とともに,再びその診断および治療上種々の問題が発生すると考えられる。
われわれは最近いわゆるGarcin症候群(またはMultiple cranial neuropathy)を呈し死亡した興味ある一症例を経験し,剖検の結果原発巣が後部副鼻腔炎と考えられ,経過中非常にまれとされている慢性の頭蓋内合併症をきたした症例を得たので報告する。
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