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特集 第27回日本臨床眼科学会講演集 (その2) 講演 学会原著
アルゴンレーザー光凝固について—その1.試作光凝固機における諸問題
著者: 野寄喜美春1 馬場賢一1 天野清範1 金子襄1 加藤尚臣2 田尾森郎2
所属機関: 1埼玉医科大学眼科学教室 2日本光学(株)
ページ範囲:P.205 - P.210
文献購入ページに移動アルゴンレーザー光凝固については,すでに多くの報告1)があり,とくに1970年にLittle2)等によつて細隙灯顕微鏡とアルゴンレーザーを組み合せた実用型の光凝固機が製作されてから急速に発達した。最近では,主としてアメリカにおいてアルゴンレーザー光の特性,すなわち凝固能率の良いこと,高エネルギーで集束性の強いこと,血液に吸収率の高いこと等を利用して後極部の精密凝固および小血管の凝固閉塞に応用されている3)。またわが国でも昨年からCoherent Ra—dition Model 800アルゴンレーザーコアグレーターが試用され好結果をえている。
著者は,すでに1968年に国産のアルゴンレーザー装置を用いた光凝固の実験について報告したが,えられた出力が少なく(最大100 m.W.以下)実用にはいたらなかつた。しかし最近装置の主要部である放電管の国産化が完成し,アメリカと同様に2Wのアルゴンレーザー装置が比較的容易に製作されるようになつた。私たちは,これらの装置を利用してアルゴンレーザー光凝固機を試作し実験を行なつた。
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