文献詳細
特集 第27回日本臨床眼科学会講演集 (その4)
講演 学会原著
文献概要
I.緒言
匐行性角膜潰瘍については,現在まで数多くの研究がなされてきた,特に,抗生物質の登場によつて治療方法にも一大転機がもたらされ,その臨床像もかなり変化し,視力に関する予後も以前に比べて期待がもたれるようになつた。しかし,緑膿菌感染症の場合,従来は薬物療法のみでは効果は不十分であり,電気焼灼,前房穿刺,ゼーミッシュ角膜切開術などを併用して治療が行なわれてきた1),2)。
近年,緑膿菌感染症に対しても,ゲンタマィシン,スルベニシリンなどの優れた抗生物質が登場して来た現在,浅前房,虹彩前癒着をもたらす危険のある角膜切開術が果たして必要な処置であろうか,角膜移植術を行なつた臨床例を検討し,あわせて,抗生物質投与下での角膜切開術の効果について,動物実験を行なつたので,その結果を報告する。
匐行性角膜潰瘍については,現在まで数多くの研究がなされてきた,特に,抗生物質の登場によつて治療方法にも一大転機がもたらされ,その臨床像もかなり変化し,視力に関する予後も以前に比べて期待がもたれるようになつた。しかし,緑膿菌感染症の場合,従来は薬物療法のみでは効果は不十分であり,電気焼灼,前房穿刺,ゼーミッシュ角膜切開術などを併用して治療が行なわれてきた1),2)。
近年,緑膿菌感染症に対しても,ゲンタマィシン,スルベニシリンなどの優れた抗生物質が登場して来た現在,浅前房,虹彩前癒着をもたらす危険のある角膜切開術が果たして必要な処置であろうか,角膜移植術を行なつた臨床例を検討し,あわせて,抗生物質投与下での角膜切開術の効果について,動物実験を行なつたので,その結果を報告する。
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