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特集 第27回日本臨床眼科学会講演集 (その5) 講演 臨眼特別講演 学会原著
いわゆる東京光化学スモッグ被害者の眼症状と全身症状について
著者: 蒲山久夫1 横田庸男2
所属機関: 1都立豊島病院眼科 2都立広尾病院眼科
ページ範囲:P.643 - P.646
文献購入ページに移動いわゆる光化学スモッグによる集団被害は東京では1970年7月18日の立正高校事件に始まるが,千葉県ではそれより約1カ月早く,6月28日に事件が起こつている1)。1970年6月28日,千葉県木更津の海岸で魚釣りをしていた小学生12〜13名が,突然"のどが痛い","咳こんでたまらない","呼吸ができない"などを訴え,その場で横になる者もあつたと吉田氏が記載している。この事件がわが国で最初の光化学スモッグによる集団被害ではないかと思われる。
翌1971年は比較的被害は少なかつたが,はじめて大阪方面で集団被害が生じ医学界に報告された。
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