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臨床報告
帯状角膜変性の一治験例
著者: 山本節1 田淵昭雄1 村井正明2 山本隆朗2
所属機関: 1兵庫県立こども病院眼科 2神戸大学医学部眼科学教室
ページ範囲:P.685 - P.688
文献購入ページに移動帯状角膜変性band shaped keratopathyは石灰変性の特殊なもので,角膜中央部からやや下方へ,瞼裂に沿つて角膜輪部より中央に向かう灰白色の点状混濁が見られる。最初,小さな顆粒状で左右からのびた混濁が角膜露出部中央でつながつて,次第に不規則な結節状,さらに膜状となることもあるが,進行は非常に遅く帯状変性が完成するまでに数年かかるのが普通である1)。
この帯状角膜変性は1848年Dixon2)によりはじめて記載されたが,calcareous film of thecornea, girdle-shaped opacity, band or ri—bbon-shaped opacity, band-keratitis, trophickeratitis, zonular opacityなど種々の名称がある。
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