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連載 眼科図譜・200
原発性脈絡膜ヂストロフィー
著者: 大庭紀雄1 南波久斌1 小島孚允1
所属機関: 1東京大学医学部眼科学教室
ページ範囲:P.737 - P.738
文献購入ページに移動原発性脈絡膜ヂストロフィーは,脈絡膜の進行性萎縮を主徴とし,網膜萎縮がこれに随伴して視覚機能の障害を生じる。症例の報告は比較的少ないが,遺伝性の明らかなものが多く(常染色体性優性,または劣性,ときにX染色体性劣性)ヂストロフィーの範ちゆうに入る臨床的疾患単位である。脈絡膜硬化症(Choroidal sclerosis)または脈絡膜血管硬化症(Choroidal angiosclerosis)の名で呼ばれることも多い。Deutman1)によれば,病変の部位により3つの病型に細分される。1) Diffuse,generalized型,2) Peripapillary型,3) Central are—olar型である。脈絡膜萎縮を主徴とする疾患には,この他にGyrate atrophyやChoroideremiaがあるが,本症とは別の疾患単位である。
ここには私どもが経験した2例を紹介する。いずれも単独例であるが,炎症などの病因は考え難く,進行性病変であることからヂストロフィーが最も考えられる。
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