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臨床報告
高硝子体圧眼に対する嚢内水晶体摘出法と壮年期白内障手術の成績について
著者: 菅謙治12
所属機関: 1天理病院眼科 2現大阪・北野病院眼科
ページ範囲:P.843 - P.846
文献購入ページに移動緒言
白内障手術時の硝子体脱出は,白内障手術における重要な合併症の一つであり。難解な問題である,硝子体脱出の予防法として,術前には降圧剤の投与や眼球マッサージ,手術時には眼輪筋や眼外筋の完全な麻痺,Fliringa'sRingの使用,糸による開瞼などが提唱されてきたが,手術時には眼輪筋や眼外筋の完全な麻痺状態が常にえられるとは限らず,またたとえ完全な麻痺がえられたとしてもこれらの筋肉の弾性の強い人やもともと眼窩内組織の多い人においては,硝子体圧が高い場合があるから,先に述べたような予防法によつては硝子体脱出をかなりの程度にまで低減することはできても皆無とすることはできない。
そこで著者は約3年前から,硝子体圧の高い場合には特殊な摘出法によつて,水晶体を娩出してきたのであるが,最近になつてほぼ100%安全に,硝子体脱出なしに娩出させうるという確信を持つに至つたので,この摘出法を紹介したい。
白内障手術時の硝子体脱出は,白内障手術における重要な合併症の一つであり。難解な問題である,硝子体脱出の予防法として,術前には降圧剤の投与や眼球マッサージ,手術時には眼輪筋や眼外筋の完全な麻痺,Fliringa'sRingの使用,糸による開瞼などが提唱されてきたが,手術時には眼輪筋や眼外筋の完全な麻痺状態が常にえられるとは限らず,またたとえ完全な麻痺がえられたとしてもこれらの筋肉の弾性の強い人やもともと眼窩内組織の多い人においては,硝子体圧が高い場合があるから,先に述べたような予防法によつては硝子体脱出をかなりの程度にまで低減することはできても皆無とすることはできない。
そこで著者は約3年前から,硝子体圧の高い場合には特殊な摘出法によつて,水晶体を娩出してきたのであるが,最近になつてほぼ100%安全に,硝子体脱出なしに娩出させうるという確信を持つに至つたので,この摘出法を紹介したい。
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