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臨床報告
切迫期網膜中心静脈閉塞症における治療経過と予後の検討
著者: 臼井宗雄1
所属機関: 1鳥取赤十字病院眼科
ページ範囲:P.889 - P.897
文献購入ページに移動網膜中心静脈閉塞症は,日常われわれ臨床医がしばしば遭遇する疾患であり,これに関する種々な研究報告とともに,治療上の諸問題についての報告も枚挙にいとまのない所である。しかし,本症のいわゆる切迫期例について,まとまつた経過観察と予後について述べているものは少ない1)。周知のごとく,網膜静脈閉塞症において最も重要な中心静脈閉塞の場合,一般には,動脈閉塞のように突如として起こることはまれであり,むしろある期間を経て徐々に発生してくるものと考えられるが,実際には,われわれのところを訪れる時点では閉塞が進展して,不完全ないしは完全閉塞に至つている場合が多いものである。
著者は最近のおおよそ4年間に,切迫期と診断した5症例5眼を経験し,これらに対して,線維素溶解酵素剤Urokinaseと抗凝固剤Warfarinを主として用い,全経過を観察することができたのでその結果を報告する。
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