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臨床報告
酸性ムコ多糖加PVA架橋ゲルの薬物のCarrierとしての臨床への応用(その1)
著者: 神谷貞義 山本時彦1 北尾國男2
所属機関: 1日点医組研 2奈良医科大学眼科学教室
ページ範囲:P.937 - P.942
文献購入ページに移動われわれは先の1973年度中部眼科学会において,眼透光体に類似の挙動を示す不定型ゲルと題して,ポリビニールアルコール単独もしくは,これに水溶性酸性多糖類を加えた溶液にγ線を照射することによつて得られたゲルについて報告した。
そして,このものは,ポリビニールアルコール(PVA,Polyvinyl Alcohol)架橋物によるネットワーク形成したものであり,ゲル形成の電合条件を変えることにより,ポアの大きさを任意の大きさにでき,かつこれに親水性の生体内に存在する酸性多糖類(ムコ多糖類)か,これに物性の近い酸性多糖類,もしくはその変性物の平均分子量5〜6万のものを共存させ,PVAのネットワーク中に分割incoporatcすることにより,物性的に眼透光体に類似する挙動を示すことを明らかにした。
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