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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科28巻9号

1974年09月発行

文献概要

臨床報告

Trabeculotomy後の前房隅角所見(予報)

著者: 塚原勇1 武田幸信1

所属機関: 1関西医科大学眼科学教室

ページ範囲:P.1015 - P.1018

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緒言
 最近,先天性緑内障,成人の原発性広隅角緑内障に対して,trabeculumあるいはSchlemm管外壁付近に侵襲を加える新しい術式が注目され,手術顕微鏡および手術器具の進歩により普及してきている。その一つであるtrabeculotomyは,すでに外国ではBurian1)によりはじめて報告されて以来,Dannheim-Harms2)3)をはじめとして多数の報告例があるが,わが国でも北沢ら4),永田5),高久ら6)により試みられ報告されている。その成績についてはDannheim-Harms2)3),Kes—sing7)らは良好な成績を示しており,国内では,北沢ら4)はかなり悲観的な考えをもつているようであるが,永田5),高久ら6)は高く評価しており,現段階でのわが国における評価に関しては,さらに症例の増加が必要である。
 しかしながら,従来の濾過性瘢痕形成術,すなわちby-passによつて房水を排出させる方法よりも,房水排出障害の存在する部位に直接手を加える術式の一つであるtrabeculotomyが合理的であると考えるので,私どものところでもtrabecu—lotomyを取り入れている。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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