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臨床報告
小児の術後無水晶体症に対する軟性コンタクトレンズの臨床的応用
著者: 湖崎克1 小山賢二1 山崎康宏1 福井久子1
所属機関: 1大阪市立小児保健センター眼科
ページ範囲:P.1029 - P.1035
文献購入ページに移動先天性白内障の小児に白内障手術を行ない,術後早期に眼鏡矯正を行ない,その視力の発達を計ることは当然である。このために,まず白内障手術自体は手術手技の改良と,顕微鏡手術の導入などによつて,より一層の確実性が高まりつつあることはいうまでもない。しかし手術対象が乳幼児である場合には術後に眼鏡装用を行なつたり,あるいは従来のハードコンタトレンズ(以下ハードCL)を使用することは医師と患児の両親にかなりの忍耐と努力が必要であり,しばしば健全なる視力の発達をみすみす見過ごしてしまうこともあつた。このため術後に検影法で得られた屈折度を何としても装用させる必要があり,この点から今度軟性コンタクトレンズ(以下軟性CL)を術後の患児に用い,その臨床的経過を観察する機会を得たのでその概要を以下に記す。
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