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臨床報告
システイン点眼剤による角膜潰瘍の治療
著者: 平野潤三1 田邊竹彦1 田邊詔子1 佐竹成子1 山口元子1
所属機関: 1名古屋第一日赤病院眼科
ページ範囲:P.49 - P.54
文献購入ページに移動角膜潰瘍の発生や進行にコラゲナーゼが関与することがわかり,その阻害剤の研究も進んで,本症の治療法は近年著しく進歩した。
多数のコラゲナーゼ阻害剤のうち,効果の確かさと刺激性や安全性などを考え合わせて,われわれは臨床応用にはシステインを最良と考え,実際これを角膜ヘルペスに点眼して十分な効果を収めることができた15)。ところがその唯一の欠点は,水溶液がはなはだ不安定なことである。そのため作りおきがきかず,投与のつど新調する。その上ふつうは隔日,夏季には毎日作りかえねばならない。これはまことに煩わしい。
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