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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科29巻11号

1975年11月発行

臨床報告

Leber's congenital amaurosisの臨床経過とその組織学的特徴

著者: 武井洋一1 水野勝義1 堀美知子1 吉田稔男2

所属機関: 1東北大学医学部眼科学教室 2東北大学医学部小児科学教室

ページ範囲:P.1235 - P.1242

文献概要

緒言
 Leber's congenital amaurosisは稀な疾患であるため,その臨床像および組織学的所見についての統一見解は未だ示されていない。ましてその病因論に関する論文も見当らないのが現況である。今回,われわれは知能および発育障害を伴ない,両眼に多数の白斑を主体とする変性を認めた幼児例を験経し,その眼球を組織学的に検討する機会をえた。その眼底像は,Retinitis punctataalbescensやFundus flavimaculatusと一見類似しているが,臨床経過およびERGの反応はこれらと全く異なつており,その病理組織像も今迄に報告されている所見と異なつていた。組織所見では,G−3H遺伝盲マウスのそれに類似し,臨床所見も考慮すると,Leber's congenital ama—urosisの特徴をもつた疾患であることが考えられた。この疾患の臨床像には,いろいろなvaria—tionがあり初期例の組織学的検討もなされておらず,正確な比較は困難であるが,今回の例はその初期像を呈し,特徴的な臨床所見をかなり明瞭に説明しうる組織所見がえられたので報告する。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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