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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科29巻12号

1975年12月発行

文献概要

臨床報告

ローレンス腎性糖尿者の眼底所見—糖負荷血糖値上昇との関係について

著者: 横山葉子1

所属機関: 1東京慈恵会医科大学眼科学教室

ページ範囲:P.1300 - P.1305

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緒言
 ローレンス腎性糖尿者の網膜に,しばしば細小血管瘤(第1図以下M.A.と略記),毛細血管の拡張,蛇行,閉塞(第4図),さらにこの毛細血管に連つて,あるいは,その付近にごく微細な毛細血管瘤,すなわち微小血管瘤(第3図,以下mmaと略記)を検出し,時には,これに滲出斑(第3図),出血(第2図),白斑(第1図)をともない。さらに螢光眼底撮影によつて,螢光色素の漏出を毛細血管にみとめることがあると,さきに報告した(第4図)。そしてこれらの所見が,糖尿病性網膜症の初期の4,5)それらと類似しており,このような網膜異常所見を検出するローレンス腎性糖尿者は,prediabetesではないかと推論した6)。今回,ローレンス腎性糖尿者の集団を6年間観察し,血糖値が糖尿病型に移行したものと,移行しなかつたものについて,その初診時の網膜所見との関係を調査した。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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