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文献概要
臨床報告
細隙灯顕微鏡による眼底撮影法
著者: 高橋正孝1 梶浦睦雄1
所属機関: 1福島県立医科大学眼科学教室
ページ範囲:P.1319 - P.1323
文献購入ページに移動緒言
眼科医が患者を診察する第一関門として用いる検査法は細隙灯顕微鏡検査と検眼鏡検査である。特に前者は外眼部・隅角・中間透光体そして眼底と応用範囲が広く,従つて古くから多くの研究報告がなされてきた。他の諸検査を行なうに先立ち,より正確な見通しを立てることができれば無為な遠回りをすることなくスムーズに診断の確定が可能となるわけで,本法の改良ならびに応用範囲の拡充は大きな意義を持つものと信ずる。
細隙灯顕微鏡により眼球内部を検索する方法は今日一見一般化したように思われがちであるが,①装置の改良,②所見の解釈,③撮影の何れにおいても未完成な部分が多い。とりわけ細隙灯の写真撮影ということになると,後眼部に関しては今迄ほとんど実用にたえうるものは不可能という感が支配的であつて,ひいては各報告者により細隙所見が極めてまちまらな状態をひきおこし,あるいはいちじるしく誤解を招くようなスケッチがまかり通る原因ともなつている。
眼科医が患者を診察する第一関門として用いる検査法は細隙灯顕微鏡検査と検眼鏡検査である。特に前者は外眼部・隅角・中間透光体そして眼底と応用範囲が広く,従つて古くから多くの研究報告がなされてきた。他の諸検査を行なうに先立ち,より正確な見通しを立てることができれば無為な遠回りをすることなくスムーズに診断の確定が可能となるわけで,本法の改良ならびに応用範囲の拡充は大きな意義を持つものと信ずる。
細隙灯顕微鏡により眼球内部を検索する方法は今日一見一般化したように思われがちであるが,①装置の改良,②所見の解釈,③撮影の何れにおいても未完成な部分が多い。とりわけ細隙灯の写真撮影ということになると,後眼部に関しては今迄ほとんど実用にたえうるものは不可能という感が支配的であつて,ひいては各報告者により細隙所見が極めてまちまらな状態をひきおこし,あるいはいちじるしく誤解を招くようなスケッチがまかり通る原因ともなつている。
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