icon fsr

文献詳細

雑誌文献

臨床眼科29巻2号

1975年02月発行

文献概要

臨床報告

小児におけるステロイド白内障の臨床的検討

著者: 大口正樹1 大野重昭1 花田一誠1 塩野寛2 門脇純一2 奥野晃正3

所属機関: 1北海道大学医学部眼科学教室 2国立西札幌病院小児科 3北海道大学医学部小児科学教室

ページ範囲:P.205 - P.209

文献購入ページに移動
緒言
 今から約20年前,Henchらが,リウマチ様関節炎の炎症症状にコーチゾンをはじめて用い,著明な効果を得て以来,副腎皮質ホルモン剤が臨床的に使用されるようになつた。わが国においても約15年前よりその使用が普及し,現在は多くの薬剤のうちでも最も重要なものの1つにかぞえられているが,その反面,副腎皮質ホルモンによる副作用が増加してきており,大きな問題となつている。このうち,眼科領域においては,ステロイド白内障,ステロイド緑内障,ステロイド離脱時のReboundなどが問題となつている。なかでもステロイド白内障は,その診断基準や年齢関与,病状進行性の有無,手術的治療法の適否など,いまだ未解決の点が多く残されている。このような背景のもとに,最近われおれは,副腎皮質ホルモンを使用している109例と,副腎皮質ホルモンを使用したことのない対照の71例の小児を対象として眼科的検査を行ない,ステロイド白内障の発生について若干の知見を得たので報告する。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

雑誌購入ページに移動
icon up
あなたは医療従事者ですか?