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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科29巻2号

1975年02月発行

文献概要

臨床報告

Spontaneous Cilio-choroidal Detachment (特発性毛様体・脈絡膜剥離)の9症例

著者: 當麻信子1 三村康男1 市橋賢治1 湯浅武之助1

所属機関: 1大阪大学医学部眼科学教室

ページ範囲:P.219 - P.226

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緒言
 毛様体・脈絡膜剥離が白内障や緑内障の眼内手術や外傷のあとで発症することは,よく経験するところである。しかし,手術や外傷などの直接的な原因がなくても発症することがあり,Duke—ElderのSystem of Ophthalmology1)では,spontaneous cilio-choroidal detachmentとして分類されている。最近,私たちは毛様体・脈絡膜剥離が自然的に発症し,著明な網膜剥離を続発した9症例を経験した。この疾患は眼底所見が多彩であり,観察の時期によつて著しく変化することがあつて,まつたく異なつた疾患との印象を受けることがある。過去に報告され,この疾患に相当すると思われる症例でも,実にさまざまな表題で報告されている2)〜11)
 今回,私たちは9症例を観察したが,臨床上多くの共通点を有し,独立した疾患と考えられたので,臨床所見,経過,病因および治療について報告したいと思う。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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