文献詳細
特集 第28回日本臨床眼科学会講演集(その2)
学会原著
赤外線カラー写真の眼科的応用—正常および脈絡膜黒色腫とその類似病変について
著者: 重河康弘1 福永裕1 郡山昌太郎1 石田尚央1 稲原明肆1 調枝寬治1
所属機関: 1広島大学医学部眼科学教室
ページ範囲:P.345 - P.349
文献概要
従来眼底変状の記録および病態把握のために種々の試みがなされ,これまでに螢光眼底撮影をはじめ,単色光撮影,無赤色光撮影,立体撮影等が診断上有効な手段とされている。
近年,赤外線に感光性を有するカラーフィルムが市販され,容易に入手可能となつて眼科的にも応用しうるようになつてきた。このフィルムによる眼底撮影の報告は,Ernest1)(1968)によりはじめてなされ,眼底の色素性変化をより鮮明に表現できると述べられた。わが国では松井2)(1970)が正常眼についての所見を報告し,その後,2,3の報告がみられたが,最近ではあまり顧りみられていないようである。
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