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特集 第28回日本臨床眼科学会講演集(その2) 学会原著
前眼部螢光血管造影に関する研究—その1正常眼房水静脈の螢光造影所見について
著者: 浅井美子1
所属機関: 1日本大学医学部眼科学教室
ページ範囲:P.351 - P.361
文献購入ページに移動1942年Ascher1)は,眼球表面の血管に房水が流れているのを発見し,この血管を房水静脈と名づけた。房永がシュレム管を通して前毛様静脈に流出するというLeber学説は,1951年Ashton2)のNeoprene latexを使用したSchlemm管および房水静脈の解剖学的研究,日本では宮田3)4)らの研究,その他,Thomassen5),Bakkenらの研究により実証され,これに伴つてAscherの房水静脈もSchlemm管よりおこることが実証された。
他方,三井6)7)(1967),松井ら8)〜11)(1972〜1974)およびJensen12)13),Rosen14),Vannas15),Rai—tta16),Graandijk17),Easty18)19),Amarlic20)21)らが,前眼部螢光撮影を相次いで発表し,1974年には池上22)による前毛様血管の造影に関する研究もあらわれ,前眼部螢光撮影の研究は近年しだいに盛んになつてきたように思われる。
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