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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科29巻5号

1975年05月発行

特集 第28回日本臨床眼科学会講演集(その4)

学会原著

早期単性緑内障の長期観察成績

著者: 近藤武久1

所属機関: 1京都大学医学部眼科学教室

ページ範囲:P.597 - P.604

文献概要

緒言
 古くより緑内障の視機能の予後は不良とされており,現在でも,もつとも失明率の高い眼疾患の一つである。
 単性緑内障の長期観察成績についてはすでに多数の報告があり,眼圧調整と視機能障害の関係,薬物療法と手術療法との比較,失明率などいろいろな面から検討がなされている。しかし,これを早期緑内障の長期観察成績に限つてみると,その報告は意外に少なく眼十分な検討がなされているとはいえない。これは,緑内障の初期においては視機能障害の進行が緩慢であり,その変化をとらえるには非常に長期間の観察を要することと,視機能障害の程度が軽微であることが多く,あまり関心が払われることがないことなどに起因するものと思われる。因にLeydhecker1)は視機能障害出現前に眼圧の調節不良期間は実に20年近くにも及ぶとしているが,同一患者を10数年にもわたつて観察し続けることは非常に困難なことである。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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