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特集 第28回日本臨床眼科学会講演集(その5) 学会原著
白内障顕微鏡下嚢外摘出術の新手術法
著者: 村田忠彦1 日隈陸太朗1
所属機関: 1熊本大学医学部眼科学教室
ページ範囲:P.713 - P.717
文献購入ページに移動緒言
最近は手術用顕微鏡の発達,冷凍摘出術の応用,手術器具や縫合材料等の著しい改良により,比較的若年者でも白内障の嚢内摘出術が広く行なわれるようになつたが,硝子体脱出やそれに引き続く各種の障害,pupillary block等の術中,術後合併症を防ぐ安全性という点から,嚢外摘出術の価値は少しも衰えていない。ただ従来の嚢外摘出術では術後,後発白内障の発生が通常不可避であり,その切裂術等の手術がさらに1〜2回必要となる等の欠点があつた。そこで従来の嚢外摘出術の欠点を除き,嚢内摘出術に伴う各種の合併症がなく,両者の長所を兼ね備えた新しい顕微鏡下嚢外摘出術を開発した。
本手術法は私どもが確認した先天性および後天性白内障の大部分において,水晶体嚢は混濁せず完全な透明性を維持しており,嚢外摘出術後も後嚢の透明性は完全かつ永続的に保たれるという事実に基づいている。
最近は手術用顕微鏡の発達,冷凍摘出術の応用,手術器具や縫合材料等の著しい改良により,比較的若年者でも白内障の嚢内摘出術が広く行なわれるようになつたが,硝子体脱出やそれに引き続く各種の障害,pupillary block等の術中,術後合併症を防ぐ安全性という点から,嚢外摘出術の価値は少しも衰えていない。ただ従来の嚢外摘出術では術後,後発白内障の発生が通常不可避であり,その切裂術等の手術がさらに1〜2回必要となる等の欠点があつた。そこで従来の嚢外摘出術の欠点を除き,嚢内摘出術に伴う各種の合併症がなく,両者の長所を兼ね備えた新しい顕微鏡下嚢外摘出術を開発した。
本手術法は私どもが確認した先天性および後天性白内障の大部分において,水晶体嚢は混濁せず完全な透明性を維持しており,嚢外摘出術後も後嚢の透明性は完全かつ永続的に保たれるという事実に基づいている。
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