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手術
Trabeculotomy ab externoのさいに現われるニセのSchlemm管について
著者: 原たか子1 原孜1
所属機関: 1原眼科病院
ページ範囲:P.835 - P.836
文献購入ページに移動Trabeculotomy ab externoを行なつた者であれば誰しも,直視下でまさしくSchlemm管(以後S管と略)を確認した(と思つた)にもかかわらず,術後の隅角検査で違う所が開放されているのを発見して愕然とした経験を持つているであろう。技術の未熟といえばそれまでであるが,手術顕微鏡の倍率を30倍位に上げても,時にこのようなことが生じるのには,他の手術に比して間違いやすいなにかがあるに違いない。私たちは今までの経験から,一見まさしくS管のように見える状態が,一寸した術者の誤つた先入感によつて顕微鏡下でも意外に簡単に作り出されることを見出した。この「ニセのS管」がどのようにして現われてくるのか,私たちの考えを述べたい。
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