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文献概要
眼・光学学会
水晶体屈折率分布の非破壊的測定法の検討
著者: 岩田耕一1 永田良1
所属機関: 1大阪府立大学工学部機械工学教室
ページ範囲:P.837 - P.840
文献購入ページに移動緒言
眼の水晶体の内部には屈折率の分布があることが知られており,すでにその分布の測定がいくつかなされている1)〜5)。しかし,それらはいずれも水晶体を小片もしくは薄片に切りとることにより測定を行なつているため,その分布の形や屈折率の値そのものをひずませている可能性が大きく,測定の精度をあまり期待できないように思われる。
一方,最近三次元の屈折率分布を非破壊的に測定する方法がいくつか発表されている6)〜11)13)。それらはいずれも求めたい屈折率分布を持つ物体中に種々の方向から光を入射させ,そのおのおのの入射光に対し干渉計もしくはホログラフィ干渉法で物体を通つたあとの光路長分布を測定し,得られた数多くの光路長分布のデータをもとに屈折率分布を計算するものである。この方法は水晶体などの生物体内の屈折率分布の測定に対して非破壊的であるという点で特に有効であろうと考えられる。
眼の水晶体の内部には屈折率の分布があることが知られており,すでにその分布の測定がいくつかなされている1)〜5)。しかし,それらはいずれも水晶体を小片もしくは薄片に切りとることにより測定を行なつているため,その分布の形や屈折率の値そのものをひずませている可能性が大きく,測定の精度をあまり期待できないように思われる。
一方,最近三次元の屈折率分布を非破壊的に測定する方法がいくつか発表されている6)〜11)13)。それらはいずれも求めたい屈折率分布を持つ物体中に種々の方向から光を入射させ,そのおのおのの入射光に対し干渉計もしくはホログラフィ干渉法で物体を通つたあとの光路長分布を測定し,得られた数多くの光路長分布のデータをもとに屈折率分布を計算するものである。この方法は水晶体などの生物体内の屈折率分布の測定に対して非破壊的であるという点で特に有効であろうと考えられる。
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