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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科29巻8号

1975年08月発行

文献概要

臨床報告

眼瞼結節をきたしたLipoid proteinosisの1例について

著者: 小林佐恵子1 大牟田幸子1 清水眞一1

所属機関: 1東邦大学医学部眼科学教室

ページ範囲:P.893 - P.898

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緒言
 Lipoid proteinosisあるいはHyalinosis cutiset mucosaeと呼ばれる疾患は,1908年スイスの耳鼻科教授Siebenmann1)により最初に記載され,今日までにその報告例は本邦の10数例を含めて200例に満たない稀有な疾患である。本疾患は劣性遺伝を示し,臨床像として皮膚粘膜に汎発性角化症を生じ,眼瞼縁睫毛部にはビーズ状配列を示す丘疹が認められ,睫毛乱生をきたすものもあり,また口唇,舌,上気道粘膜の硝子性変化と黄白色斑をきたし,生来嗄声を伴う疾患である。
 本症の発生機序に関して脂肪代謝,蛋白代謝異常など諸説があるが,今回著者らは典型的な症状を呈した1症例を経験し,これについて報告するとともに,特に眼瞼縁皮膚病巣の生化学的および病理組織学検索を行ない,いささかの知見を得たのでここに報告する。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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