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学会原著
円運動視標追跡検査Circular Eye Tracking Test (CETT)—中枢疾患における病巣細別診断の可能性について
著者: 梅田悦生1 坂田英治1
所属機関: 1東京労災病院耳鼻咽喉科
ページ範囲:P.909 - P.914
文献購入ページに移動視運動性眼振(OKN)検査において,水平性OKN検査のみならず,垂直性OKN検査が行なわれているように1),運動視標追跡検査(ETT)においても,眼運動の水平成分のみならず垂直成分の分析は必要である。しかしながら,ETTに関しては,そのほとんどの臨床応用例が主として眼運動の水平成分についてのみ行なわれていて,垂直成分の分析を企図したETTの試みは少ない。その理由のひとつとして,従来の垂直性ETT装置を用いた記録では,視標追跡にさいし上眼瞼の動きに伴うartifactの混入が生じ,記録の客観性を失わせることがまれでなかつたことがあげられる(第1図)。したがつて,この問題点を解決するために,従来の純水平,純垂直,あるいはメトロノーム型に運動していた視標にかえて,視標が円運動をする円運動視標追跡検査(CircularEye Tracking Test,以下CETTと略す)装置を独自の立場で開発した。
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