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眼の屈折度と視力の光學的研究
著者: 山森昭1
所属機関: 1金澤醫大眼科
ページ範囲:P.456 - P.461
文献購入ページに移動 網膜に達する光を論ずるに當つて,眼球内の光學的境界面での反射や透光體の散亂吸收を度外視する。網膜上の一點Pに達すべき屈折率nなる色光が,xyを直交座標とする瞳孔面C上の點(x,y)を入射角iをなして通過する張さをF (n|x,y)とすれば,其色光がPを照らす強さH (n)はH (n)=ΣF (n-x,y)Δx△y・cosi…………(1)で表される。ここにΣはC全面で集める意味である。以下論ずる眼は完全には矯正されてゐない眼,即ち不矯正眼に就てである。點光源に對する瞳孔縁に於ける廻折による第1光斑圓の直徑は,瞳孔の直經を4mmとして7μ程度であるので,今は廻折を問題にしない事にする。次に光の收差を度外視すれば次の事が言へる。(圖1參照)眼球の透光體及び装用されたレンズを一括した光學系Aに關して,Pの光學的共軛點をP'とする。視標BのAによる像をB'とする。Bを出てP'を通る光がCを通る部分をB''とする。Pに達する光は全てP'を通る。
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