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Ⅱ臨牀實驗
眼球後退運動症の治療
著者: 水谷豐1
所属機関: 1名古屋大學眼科
ページ範囲:P.61 - P.63
文献購入ページに移動 眼球後退運動症に關してはHeuck (1879)最初に報告し,Turk (1899)は殊にその後退運動の特異性を強調し更にAlexander Duane (1905)は自驗例6例を合せて54例を報告し此の種の疾患が一症状群に分け得る事を詳述した。氏に依ればその症状は外轉及び内轉障碍,眼球後退,斜め上下轉運動,轉輳不全,眼球突出,捻轉運動等を擧げてゐる。その後本症は眼球後退運動症又はDuaneの症候群として外國は勿論本邦でも多数の報告が見られ,殊にその特異な眼球後退運動の發生機轉に關しては諸説が唱へられてゐるが今尚決定的の解決點は得られてゐない。從つて更にその治療に就ては殆んど顧る事なく等閑にふせられて來た。最近私は定型的の1症例を得,これが檢索を爲し,治療的方面で多少參考となる所見を得たのでこゝに報告し御批判を得たいと思ふ。
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