文献詳細
Ⅱ臨牀實驗
後水晶體繊維増殖症(Terry 1942)(水晶嚢遺殘症)の1例及び本症と先天皺襞状網膜剥離との關係
著者: 三井幸彦1 鎌尾保1
所属機関: 1熊本醫大眼科
ページ範囲:P.194 - P.196
文献概要
時として硝子體動脹の遺殘が高度に達し,太い索状物として乳頭から水晶體後極まで連續することもあることがしばしば報告されている.而してこの遺殘が高度に達して水晶嚢膜まで遺殘するようになると臨床的には水晶嚢膜の遺殘が最込著しい所見となるので一般に水晶嚢膜遣殘membra-na capsularis lentis persistens, persistence of the vascular sheath of the lensという名稱で呼ばれている.病理組織所見を含めた本例の詳細な所見を最初に報告したのはNettleship1)(1873)で,彼わ僞膠腫と誤認してこの眼球を摘出したのである.
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