文献詳細
文献概要
Ⅱ臨床實驗
眼科領域に於るニトロフラツオーン軟膏試用成績
著者: 初田博司1
所属機関: 1日醫大眼科教室
ページ範囲:P.291 - P.292
文献購入ページに移動緒言
最近に到り新しい制菌物質として,フラン化合物の置換物質たる合成品5 Nitro furaldehyde-Semlcarvazone C6H6O4N4の發表があり,吾國に於ても山之内製藥よりニトロフラツオーン軟膏として生産せられることゝなり,之が市場に大量に出現するのも近いと聞いている。本品は20〜30萬分の1の濃度で抑制的に働き,50〜75萬分の1で殺菌的に働くとされて居り,生體内に於てグラム陰性並に陽性の細菌に對して有効であるとされている。但し緑濃菌に對しては全く發育抑制の作用なく,又肺炎双球菌に對しては殆ど殺菌作用がないとされて居る。
當教室に於ては去る昭和23年7月より,昭和24年2月現在に到る約八ケ月間に亘り,0.2%ニトロフラツオーン軟膏を眼科領域各疾患に試用する機會を得,いさゝか見るべき成績をあげ得たので茲に報告する次第である。
最近に到り新しい制菌物質として,フラン化合物の置換物質たる合成品5 Nitro furaldehyde-Semlcarvazone C6H6O4N4の發表があり,吾國に於ても山之内製藥よりニトロフラツオーン軟膏として生産せられることゝなり,之が市場に大量に出現するのも近いと聞いている。本品は20〜30萬分の1の濃度で抑制的に働き,50〜75萬分の1で殺菌的に働くとされて居り,生體内に於てグラム陰性並に陽性の細菌に對して有効であるとされている。但し緑濃菌に對しては全く發育抑制の作用なく,又肺炎双球菌に對しては殆ど殺菌作用がないとされて居る。
當教室に於ては去る昭和23年7月より,昭和24年2月現在に到る約八ケ月間に亘り,0.2%ニトロフラツオーン軟膏を眼科領域各疾患に試用する機會を得,いさゝか見るべき成績をあげ得たので茲に報告する次第である。
掲載誌情報