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視力の日差について
著者: 富安仙之1
所属機関: 1名古屋大學醫學部眼科教室
ページ範囲:P.342 - P.347
文献購入ページに移動 視力は環境の條件により,又は身體の状況によつて,相當廣い範圍に動搖すると云うことは既知の事實である.然し同一個人の日常生活で5m臨床視力が如何に變動するかという動搖範圍について,系統的に又視力測定方法を嚴密に長期間繼續して計測したものは見當らない.私は先づ健常者の自然状態に於ける視力の動搖を,次で外來診察室で中泉式試視力表照明裝置に,中島一淸家式精密試視力表(同試視力表は0.8-0.1迄は0.05區劃,1.0〜2.0迄は0.1區劃,2.0-3.0迄は0.2區劃にランドルト氏環と片假名,ヒ,ロ,コ,ラ,ナフ,ン,ニ,カの文字で畫けるもの)を貼付した場合を,つづいて照度其の他の條件を一定にした暗室で陸軍式廻轉視力器に中島一淸家式精密試視力表及び石原式萬國試視力表の環状視標を切抜いて貼り,健常者並に屈折異常者の視力を同1人につき毎日,朝,晝,夕3回又は朝,夕2回10數日間繼續して計測し,その日差及び1日平均變動量をみて,どの程度の變化を生ずるか,第2段として變動の原因は何に因るかを,2-3の想定條件の下に探究した.
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