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特集 第29回日本臨床眼科学会講演集 (その1) 学会原著
原発性家族性アミロイドージスの眼所見—第1報続発性開放隅角緑内障
著者: 松尾俊彦1 小谷幸雄1 鴇沢宏1 塚原重雄1
所属機関: 1信州大学医学部眼科学教室
ページ範囲:P.24 - P.31
文献購入ページに移動アミロイドージスは,全身のあらゆる組織間隙に糖蛋白を主成分とする物質が異常に沈着する疾患で,1842年Rokitanskyが最初に報告1)して以来多数の報告がみられる。1855年Virchow2)が本物質が類澱粉質に類似した性質を所有しているところからアミロイドと,またアミロイドが沈着する疾患をアミロイドージスと命名した。本疾患は全身疾患に続発するものと何ら認むべき疾患がなく発生する原発性のもの3)と2種類に大きく分類される。またアミロイドの沈着部位の拡がりにより限局性と全身性2)に分けられ,遺伝関係の有無により家族性と非家族性に分類される。また組織学的にはアミロイドの初期の沈着部位により膠原線維の周囲に沈着するものと細網線維の周囲に沈着4)するものの二型に分類される。全身性のアミロイドージスはアミロイドの沈着する主要臓器によりNeuropathy型,Nephropathy型,Cardiopathy型5)の三型に分類される。
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