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特集 第29回日本臨床眼科学会講演集 (その1) 学会原著
Pseudo-Exfoliation SyndromeとそのTrabeculotomyによる治療成績
著者: 永田誠1 山岸直矢1 田渕保夫1 鶴岡祥彦1 木村好美1 尾崎吏恵子1 深尾隆三1
所属機関: 1天理病院眼科
ページ範囲:P.33 - P.40
文献購入ページに移動Pseudo-Exfoliation Syndrome (以下PE症候群と略記)は,水晶体表面の仮性落屑(第1図),虹彩縁への白色細片の付着,虹彩萎縮,隅角線維柱帯への色素沈着およびSampaolesi線等の所見を呈する一種の退行性変性疾患で,しばしば開放隅角緑内障を合併する。わが国においてもすでに多数の報告1〜5)のある周知の疾患である。本症候群に伴う開放隅角緑内障は,単性緑内障にくらべ薬物治療に抵抗し,予後不良とされてきた6〜9)。
われわれは1972年初め頃より,手術治療を要する開放隅角緑内障に対してほぼ全例にTrabec—ulotomy ab externoを行なつてきたが,これらの症例の8例11眼が,PE症候群に合併したものであり,その眼圧調整成績はきわめて優秀であつた。
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