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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科30巻10号

1976年10月発行

文献概要

臨床報告

眼瞼に原発したlymphoblastic lymphosarcomaの1例

著者: 新家真1

所属機関: 1東京大学医学部眼科学教室

ページ範囲:P.1139 - P.1145

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緒言
 悪性リンパ腫が眼瞼に発生することは稀である。眼およびその付属器のリンパ腫に関する諸家の報告2,3,8,9,13,19,23)をみると,眼瞼は悪性リンパ腫の発生部位としては,より稀な部位に属している。また母集団を眼瞼の全悪性腫瘍にとつた統計1)でも,眼瞼の悪性リンパ腫はわずかその0.1%を占めるにすぎない。
 著者らは眼瞼に原発したと考えられるlym—phoblastic lymphosarcomaの症例1例を経験した。眼瞼に原発したlymphoblastic lympho—sarcomaは文献上,Jain5)の報告した1例と金子,谷島22)による臨床報告の中にみられる1例の計2例しかない。極めて稀なものと考えられる症例をここに報告し,眼瞼に原発したlymphobla—stic lymphosarcomaの臨床経過について考察を加え,また,本症例の組織像を,従来広く行なわれてきたRappaportの分類よりは大きく変化した最近の悪性リンパ腫の分類6,7,15)に,関連づけて言及したい。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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