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臨床報告
急性白血病の1例で見られた網膜の毛細血管瘤
著者: 河上勝美1 金上貞夫1 箕田健生1 家坂義人2 横内章2
所属機関: 1東京厚生年金病院眼科 2東京厚生年金病院内科
ページ範囲:P.1167 - P.1173
文献購入ページに移動白血病患者において,その生前および剖検で,種々の眼症状と眼組織変化の見られることは,古くから多くの記載がある1〜5)。
病変は,組織学的には,白血病細胞の浸潤と出血が主であるが,臨床症状は症例ごとに多彩である。加えて近年では,化学療法や血小板輸血などの発達により,白血病の診断後,寛解・増悪を繰返しつつ,年余にわたつて生存しうる者が次第に増加しているので6),眼科領域でも,そのような白血病の病像変遷と相挨つて,過去には気付かれなかつたような所見が,螢光眼底撮影を含め,少なからず報告されるようになつた7〜11)。
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