文献詳細
文献概要
臨床報告
全身性エリテマトーデスにより角膜潰瘍を来した症例
著者: 越生晶1 土井治道1 大熊紘1 福田富司男2 吉田秀彦3
所属機関: 1関西医科大学眼科学教室 2和歌山赤十字病院 3京都大学医学部眼科学教室
ページ範囲:P.1295 - P.1299
文献購入ページに移動全身性エリテマトーデス(SLE)の眼症状は眼瞼,結膜,角膜,ブドウ膜,網膜,視神経などに生じる。しかしその多くは眼底の変化であり,角膜の障害についての報告は少ない1〜10)。わが国のSLEによる眼症状の報告例を調査した吉本ら4)によれば,過去42例の報告があり,すべてが眼底病変についての報告であったと述べている。
このたびSLEの患者で,両眼の角膜中央部に点状の角膜上皮びらんと角膜浸潤を発生し,同剖にて穿孔した症例を経験したので報告し,若干の文献的考察を行なった。
掲載誌情報