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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科30巻12号

1976年12月発行

文献概要

臨床報告

3% N-Acetyl cysteine点眼液の種々なる角膜疾患,特に単純ヘルペス性角膜炎に対する臨床的効果について

著者: 日隈陸太朗1 馬場裕行1 村田忠彦1

所属機関: 1熊本大学医学部眼科学教室

ページ範囲:P.1381 - P.1385

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緒言
 潰瘍性角膜疾患は一般に難治であり,近年col—lagenase inhibitorの効果に期待が寄せられている。なかでも単純ヘルペス性角膜炎(以下HS—Kと略)は発生頻度も高く,いまだ確実な治療法もなく,角膜代謝の崩壊による不透明化のため,治療薬であるIDUのある現在でも失明例があとをたたない。これまで著者らはcollagenaseinhibitorとしてcysteineを含有している強力ネオミノファーゲンC注射液(以下強ミノCと略)1)をそのまま点眼薬として使用していたが,cysteineそのものが酸化されやすく,その薬理効果を長く保つことができないため,期待するほどの十分な治療効果は得られなかつた。今回,著者らはcollagenase阻害効果,安定性共にすぐれた3% N-Acetyl cysteine点眼液(以下AC—ETと略)を試用する機会を得,HSKその他の角膜疾患に応用したとしろ,満足すべさ治療効果を得たので報告する。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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