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連載 眼科図譜・220
常染色体性優性遺伝型網膜色素変性症
著者: 谷野洸1 大庭紀雄1
所属機関: 1東京大学医学部眼科学教室
ページ範囲:P.277 - P.278
文献購入ページに移動原発性網膜色素変性症は,遺伝学的には単一のentityではなく,異質性をもつことがひろく知られている。特定の遺伝形式に対応する特定の遺伝子表現があるか否かは,いろいろの角度から興味ある問題であるが,多数の症例を集積した分析的検討はなされていない。ここには,常染色体性優性遺伝型の家系を紹介し,問題の一端にふれてみたい。
この家系は,主として千葉県市原市に居住し,すくなくとも3世代の累代発現が確認されている。(家系図の記号説明。■,●:罹患者(男,女性);□,○:非罹患者;〓:死亡者;〓:同胞3名,性別不明;〓:発端者;✓:著者らが検索したもの)。世代Ⅱは,非罹患者とみなされ,優性遺伝のばあいにときとしてみられる,遺伝子表現の不安定さを示すといえよう。
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