icon fsr

文献詳細

雑誌文献

臨床眼科30巻3号

1976年03月発行

特集 第29回日本臨床眼科学会講演集 (その3)

学会原著

白内障手術後におけるBlue cone系反応の変化について

著者: 吉田輝也1 宇治幸隆1

所属機関: 1三重大学医学部眼科教室

ページ範囲:P.333 - P.338

文献概要

緒言
 白内障手術後に青視症を訴える患者が多いことは,古くより知られているが,それは加齢と共に黄色化した水晶体が除去されることの効果であると一般には考えらねている。もちろん常識的にそれは間違いのない推論であるが,網膜における色覚機構の面から,この問題を検討した報告は少なく,わずかにDodtおよびWalter7)が,暗順応ERG (bs波)を指標として水晶体眼と無水晶体眼の比較を行なつているにすぎない。しかし明所視における「清」の感覚に主役を演ずるものは,Blue cone系に属するニウロンであるから,水晶体摘出前後で,それがどのように変化するか,あるいはGreen, Red系反応との均衡がどう変るかについて分析を行なう必要がある。著者らは前報において,強力な黄色光による明順応下で,Blue cone系反応が分離記録出来ることを述べたが,今回白内障手術の前後における同反応系の変化,差異について検討した結果を報告する。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

雑誌購入ページに移動
icon up

本サービスは医療関係者に向けた情報提供を目的としております。
一般の方に対する情報提供を目的としたものではない事をご了承ください。
また,本サービスのご利用にあたっては,利用規約およびプライバシーポリシーへの同意が必要です。

※本サービスを使わずにご契約中の電子商品をご利用したい場合はこちら