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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科30巻4号

1976年04月発行

文献概要

特集 第29回日本臨床眼科学会講演集 (4) 学会原著

Behçet病に対する免疫抑制療法

著者: 高畠稔1 松尾信彦1 上野脩幸2 山名征三3

所属機関: 1岡山大学医学部眼科学教室 2川崎医科大学眼科学教室 3岡山大学医学部第3内科教室

ページ範囲:P.433 - P.442

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緒言
 Beçet病の本態は依然として不明であり,従つてその治療法も未だ確立されていない。われわれは本症の発症機転に何らかの免疫異常が関与していると考え,1968年よりCyclophosphamide(CP),6—mercaptopurine (6MP),Azathioprine(AP)などとステロイドホルモン剤(STH)の維持量との併用投与(以後併用療法と略す)を主として行なつてきた1,2)。免疫抑制療法に関してはRosseletら3),青木ら4),鬼木ら5)の報告がみられるがその成績は一定していない。その要因のもつとも大きなものとして治療対象となつた症例の活動性,年齢,性差などが考えられる。そこで今回これらの有効例と無効例との間に何か他覚的に捉えうる相異点はないか,治療効果を他覚的に判定する事ができないか,と考えて螢光眼底所見を主体として症例の検討を行なつた。また併用療法の比較対照としてSTH維持量単独投与例,免疫抑制剤単独投与例,未治療例も併せ検討したところ興味ある知見がえられたので報告する。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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