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連載 眼科図譜・223
眼瞼,球結膜の限局性アミロイド変症の1例
著者: 松浦啓之1 瀬戸川朝一1 藤永豊1 五明田学2
所属機関: 1鳥取大学医学部眼科学教室 2鳥取大学医学部附属病院険査部
ページ範囲:P.649 - P.650
文献購入ページに移動限局性アミロイドージスは上気道,尿道,皮膚などに見られ,眼部では眼瞼,結膜,角膜などに生ずる稀な疾患である。
本症例は47歳の男性で,右眼の流涙,充血を訴え上下眼瞼に弾性軟の小指頭大と拇指頭大の腫瘤形成がありそのために眼瞼の腫脹,眼裂狭小を来たしていた(第1図)。腫瘍は下眼瞼結膜ならびに球結膜の一部にも浸潤している(第2図)。右眼耳側への眼球運動に障害があり複視を自覚した。球結膜腫瘍を含めて上下眼瞼の腫瘍摘出をおこない,口唇,口腔粘膜移殖による結膜嚢形成術をおこなつた。腫瘍は組織学的にcongo-red染色陽性(第3図),偏光顕微鏡的に緑色の偏光を示し(第4図),アミロイドと同定した。また電子顕微鏡的にも約100Å径の入り乱れた走行を乱すアミロイド細線維を確認した(第5図)。
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