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白内障(第14回)
著者: 藤永豊1
所属機関: 1烏取大
ページ範囲:P.861 - P.870
文献購入ページに移動マウスの先天性白内障は,そのstrainにより初発時期および発生部位を異にしている。現在まで先天性白内障マウスのstrainは10種近く報告されている。今回は主にCataract-Fraser並びにCataract-Nakano-Char—les River strainについてそれらの組織像を光顕および電顕にて検討したので報告する。
白内障の変化は前者では胎生13日目にelongationを生じた後壁細胞の膨化として,また後者では生後6口目に後極部で水晶体核周辺の細胞のhydropic changeとして認められた。これら両者における細胞内の変化は細胞核をはじめ,mitochondria,endoplasmic reticulum,Golgi's apparatusなどのorganellesの残存と,正常組織には認められないdense bodyの出現であつた。
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