文献詳細
文献概要
臨床報告
Degeneratio hyaloideo-retinalis hereditaria (Wagner)について
著者: 原田敬志1 渡辺郁緒2 小嶋一晃1 原田景子1 柳田和夫1 市川宏1
所属機関: 1名古屋大学医学部眼科学教室 2浜松医科大学眼科学教室
ページ範囲:P.1361 - P.1370
文献購入ページに移動Franceschetti1)は,24歳と22歳の兄弟に若年性の硝子体の破壊を観察した。1938年,硝子体・網膜・水晶体の変化を伴う遺伝性疾患がWagner2)によつてはじめて記載された。Wagnerはチューリッヒの一家系二世代のうち男6人,女7人にこの疾患を認め,Degencratio hyaloideo-retinalishereditariaと命名した。その特色とすべき点は,
1)光学的にほとんど虚な(optisch fast leer)液化した硝子体中に点状の沈着物と,眼球運動とともに揺れ動く糸状あるいは糸球状硝子体索がみられ,硝子体の前境界膜と正常な硝子体構築とを欠く。
掲載誌情報